シミ・ソバカスはどうしてできるのか?

メラニンが着色するまでのメカニズム

シミ”、”ソバカス”は、女性の大敵であるわけですが、それを治すためには、まず、どうしてできるのかという発生のプロセスを知っておかなければなりません。

一般に、肌のトラブルは、外側から治せるものではなく、内側から治すよりはかないものだからです。

それを、次に、記してみましょう。

1.日光にあたる

日光、つまり紫外線が、最大の原因となります。そして、その紫外線も、”内紫外線”と”ドルノ線”では、影響の性質が異なってきます。

  • 内紫外線
    人体を疲労させる紫外線で、これにあたると数時間で肌が黒くなります。これは、日光にあたった部分では血液中のカルシウムイオンが減り、血液が酸性化する(肉体的には疲労感を覚える)結果、ベルオキシターゼという酸化酵素が出て、表皮の細胞内に平素からたくわえられているメラニンが着色するためです。
  • ドルノ線
    海水浴などに行くと、皮膚はまず真ッ赤になります。これはドルノ線の作用です(次いで一時間後に黒くなるのは内紫外線の作用です)。このドルノ線を吸収すると、皮膚は、以後の日光の直射による疲労防止にそなえて、新たにメラニンをつくりはじめます。そうして、それができあがるのが、三日三晩後で、主と して夜です。

2.チロジンの移動

血管中にある”チロジン”というアミノ酸は、ドルノ線を吸収することによって表皮の1/10mm下の基底層に移動し、ここにある普通の細胞よりやや大型の、ヒトデ型をした”メラノサイト細胞” の内部にとりこまれます。

3.メラニンの誕生

2.のチロジンに、メラノサイト細胞中にある”チロジナーゼ”という酸化酵素が働きかけ、チロジンは、ドーパ→ドーパキノン・・・と次々に計七種の物質に変化して、最後にメラニンになります(その量には個人差があります)。

4.メラニンの移動

できあがったメラニンは、メラノサイト細胞のヒトデ形の枝の突端に向って一列に並び、その枝先が基底細胞に差し込まれ、枝は切れて細胞内に残ります。

このメラニンが着色するのは、4.の内紫外線により血液が酸性化した場合で、これがすみやかに回復すれば黒くなった肌も元どおりになるのですが、血液の酸性化状態(肉体的には疲労状態)が三日も四日も長びくと、三日目にできた新生(還元)メラニンまで酸化着色してしまい、本当の”シミ”になってしまうわけです。

ともあれ、メラノサイト細胞のヒトデの枝に入っているメラニンは、同じ基底層にある”基底細胞”のなかに枝ごと入って、基底細胞の核の上にベレー帽のようにのります(この際、基底細胞のなかに入れなかったメラニンの一部は、基底層より下の”真皮”に落ち、”ソバカス”になって現われる場合もあります)。

5.皮膚の表面への登場

基底細胞は、新しい細胞をつくる、いわば「お母さん細胞」で、この細胞の核が二つに分裂し、それぞれの核を中心にして二つの細胞に分かれ、それぞれが有辣細胞1顆粒細胞1角質細胞1角質片と変化しながら、皮膚の表面へと上がってきます。

問題のメラニンは、この間、細胞の核の上にのったままで、最後に角質片のなかに入って、角質片と一緒に皮膚の表面(つまり、肌)に出てきますから、この角質代謝が正常に行なわれていればシミにはならないと医学は「言い切り」ます。角質代謝がうまくいかず、メラニンが着色してその量が多いとき、当然、シミまたはシミ状を呈することになります。

シミは、本来、できるものではない

ところで、前述プロセスにおいて、メラニンは、いわゆるシミの色をしているとは限らないものです。何度もふれていますように、メラニンは本来無色であり、3.の段階でできたメラニンが細胞中に入っても必ずしも酸化着色するわけではありません。

そのメラニンが、酸化着色するのは、身体が健康(=血液でいえばアルカリ性の状態)でなくなり、血液が酸性に傾いたとき(典型的なのは日光の直射を浴びた場合)です。これを合図に、ベルオキシターゼという、メラニンを着色させる酸化酵素が出てきて、還元メラニンを黄から茶へと、その反応程度に比例して濃く着色していき、ついには”シミ”をつくってしまうのです。

したがって、この ”シミ”は、メラニンの生産量の多い人ほどできやすいという特性をもっています。メラニンの生産量には個人的な差があり、メラニンをつくるメラノサイト細胞が、先天的に普通の人よりも活発に働く人ほど、メラニンの生産量も多く、ためにシミになる確率も高いというわけです。

しかし、心配する必要はありません。皮膚医学では、シミは、「本来、できるものではない」とされています。角質代謝のメカニズムからもわかるとおり、メラニンは角質片と一緒に、アカとしてどんどん皮膚の表面からはがれ落ちていくものだからです。

皮膚の角質代謝が順調であれば、メラニンのはがれ落ちる速度に、次々とつくられるメラニンの生産速度が追いつかないという嬉しい事態になり、それが繰り返されることによってシミはどんどん薄くなり、ついには消えてしまいます。これが二十歳までの肌です。

反対に、はがれ落ちる量が少なく、一方、基底層で次々と新しいメラニンがつくられてラッシュ状態になっている皮膚や、はがれ落ちる量と新しくつくられる量が同じでも、メラニンがいつでも着色している状態の皮膚では、シミはなかなか消えてくれません。

このように、”シミ”もまた、最終的には、肌が正常の、順調なケラチニゼーショソのもとに、「日々新た」になっているかどうかにかかっているのです。

さらにいえば、”シミ”もまた、外からの、漂白剤などによる手入れでは治らないということです。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます

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