ベータカロテン(βカロチン)の効能や期待できる効果

ベータカロテン

ベータカロテン(βカロチン)とは?

β-カロテン(ベータカロテン)は、2分子のビタミンAが結合した化学構造をもっています。食品中のβ-カロテンは消化管粘膜に存在する酵素によって半分に分解されて、2分子のビタミンAとなって体内に入っていきます。

しかし、摂取したすべてのβ-カロテンがビタミンAになるわけではなく、通常はビタミンAへの転換率は1/6で計算されます。

しかし、過剰に摂取した場合は転換率はもっと低く、大部分はβ-カロテンのままで吸収されます。このため、β-カロテンではビタミンAの過剰症は起こりにくく、またβ-カロテンとしても生体に傷害を与えることは少ないことが知られています。

ベータカロテンの主な効能や効果

ベータカロテンの効能や効果と言えば以下の2つが多く挙げられます。

  1. 癌の発生を予防し、生体内での抗酸化作用による老化防止に有効と考えられている。
  2. プロビタミンAの効果として心臓病の予防や眼の老人病である白内障の予防などの可能性もある。

カロチンは緑黄色野菜に含まれ身体の中でビタミンAに変化しプロビタミンAとも呼ばれています。カロチンには抗酸化作用とビタミンAの前駆体としての2つの働きがあります。

私達は空気の中の酸素なしで生きることはできません。この酸素が生体内で酵素などによって活性化されると、反応性の高い活性酸素が生成され体内で脂肪と結合し、また、活性酸素から水素をうぼってフリーラジカルと呼ばれる物質を発生させます。

活性酸素とフリーラジカルは細胞に有害で、細胞を老化、ガン化させたり、動脈硬化や糖尿病などの成人病、炎症、自己免疫疾患の原因となると考えられています。また遺伝子の核酸DNAにも損傷を与えることも知られています。

一方生体にはSODとして知られているスーパーオキサイドデスムターゼやカタラーゼなどが存在し活性酸素を消去する機構とビタミンEなどの抗酸化物質を利用してフリーラジカルを補足する防御機能が発達しています。

β-カロチンのようなカロチノイドは活性酸素消去とフリーラジカル補足の働きがあり、この抗酸化作用の特徴は体の組織内の弱い酸素の圧力で、しかも低濃度で反応することができるので、緑黄色野菜のカロチノイドに成人病予防を期待する理由はここにあります。

ガン予防の立場からカロチンはビタミンAをはるかに上回る効力をもっているので、直接緑黄色野菜からカロチンを取ることが望ましいでしょう。

β-カロチンの臨床治験

世界中で約10万人を対象としたβ-カロチンについての臨床治験が実施されていますが、多くの場合β-カロチンとビタミンE、ビタミンC、ビタミンAなどの組合せによる抗癌作用に関する治験です。

ただカロチンの生体内での作用を直接証明したものはないので今後の研究課題といえます。

ベータカロテンの具体的な効能・効果

ビタミンAを摂取するのに役立つ

β-カロテン(ベータカロテン)は、2分子のビタミンAが結合した化学構造をもっています。食品中のβ-カロテンは消化管粘膜に存在する酵素によって半分に分解されて、2分子のビタミンAとなって体内に入っていきます。

しかし、摂取したすべてのβ-カロテンがビタミンAになるわけではなく、通常はビタミンAへの転換率は1/6で計算されます。

しかし、過剰に摂取した場合は転換率はもっと低く、大部分はβ-カロテンのままで吸収されます。このため、β-カロテンではビタミンAの過剰症は起こりにくく、またβ-カロテンとしても生体に傷害を与えることは少ないことが知られています。

ベータカロテンには肺がんの予防が期待できる

β-カロテンは体内で生じる活性酸素からからだを守り、発がんを予防するといわれています。

呼吸で体内に取り入れる酸素のうち、2%ぐらいが活性酸素になります。活性酸素はたいへんな暴れもので、からだのあちこちを酸化し、傷つけ、老化を早めたり、がんを誘発します。

人のからだには、活性酸素に対抗する酸化防止システムが幾重にもはりめぐらされています。しかし、この巧妙な酸化防止システムも年とともにはたらきが弱まります。

そこで期待されているのが抗酸化物質です。β-カロテンの摂取量の少ない人に肺がんによる死亡率が高く、β-カロテンの多い食事をしている人に肺がん発生率が低いことがわかっています。

1994年に発表されたフィンランドの調査結果は波紋をなげかけました。ヘビースモーカーを被験者に選んだこの調査では、β-カロテンを与えつづけたグループに肺がんの発生率が高かったのです。

否定的な研究結果が出た原因は、被験者が肺がんの高いリスクをもっていたことに加え、食事ではとれない大量のβ-カロテンを単独で長期間投与したことにあると考えられます。

いずれにせよ、研究データが十分ではありませんので、確実なことはわかっていないのが現状ですが、単独の栄養素への過剰な期待は危険です。

β-カロテンは抗酸化物質のビタミンCやビタミンEと協力しています。α-カロテンやリコピンにより強いがん抑制効果があることも明らかにされています。こうした成分の豊富な緑黄色野菜や果物をたっぷり食べることが、がん予防に有効でしょう。

悪玉コレステロールを減らすベータカロテン

活性酸素を消去するβ-カロテンの作用には、悪玉コレステロールを減らす効果もあります。

「悪玉」と呼ばれ、すっかり悪者扱いされているLDLコレステロールですが、「悪玉」になるのは活性酸素に酸化されるからです。

LDLコレステロールが酸化されると過酸化脂質になります。これがやがて血管の内壁に沈着して、動脈硬化をひきおこし、狭心症や心筋梗塞などの原因ともなります。

LDLコレステロールの酸化防止に強くはたらくのが、β-カロテンとビタミンEです。アメリカで行なわれた研究によると、心臓の悪い医師のうち、半数にβ-カロテンを与えたところ、与えない医師に比べて、心筋梗塞の発生が少なかったという結果が出ています。

β-カロテンを含む緑黄色野菜を積極的に食べると同時に、ビタミンEも併せてとり、心臓病の予防に役立てましょう。

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