【DHA(ドコサヘキサエン酸)とは?】効能や効果、摂取方法のポイントを簡単紹介

DHAの効果・効能

DHA(ドコサヘキサエン酸)とは?

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、不飽和脂肪酸の一種で、体内で合成することのできない必須脂肪酸です。

イワシ、サンマ、マグロなど、日本人にはお馴染みの魚魚の脂肪に多く含まれている他、α-リノレン酸を摂取すると体内でEPAを経て合成されます。

魚にEPAやDHAが多いのは、魚のえさである植物性プランクトンに含まれるα-リノレン酸が、魚の体内でEPAやDHAに変換されるから。

不飽和脂肪酸は酸化しやすく、液体状で、体には蓄積しにくい。DHAは人の体内では作ることができない必須脂肪酸であるため、食物から摂取する必要がある。

DHAの必要性

脂肪分が多い食事は心臓病やがんになりやすい、という話を信じて、脂肪をなるべく控えた食生活を送っている人がいることと思います。

しかし、あまりこだわりすぎると、善玉の脂肪、特に体内で生成されない必須脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)を十分に摂取できない可能性があります。

DHAは内臓肉(飽和脂肪や毒素が多い) や卵(脂肪を気にする人にとってはコレステロールが高すぎる)など、健康を気遣うからこそ避ける食物に含まれています。

サケやサバ、イワシ、マグロなど脂肪分の多い魚もDHAが豊富ですが、アメリカ人は魚をあまり食べません。

なぜDHAが必要なのかというと、DHAは脳のタンパク質と網膜に集中しており、脳の信号伝達に重要な脳細胞膜の機能に必要だからです。

正常な脳と目の発達に不可欠なDHAは、胎盤を経由して母から胎児へと送られ、誕生後は母乳が主な摂取源となります。過去50年の間にDHAの消費量は著しく低下し、科学者の心配の種となっています。

「アメリカ臨床栄養学ジャーナル」誌に発表された研究報告によると、NIH(国立医療研究所) のジョゼフ・R・ヒバーン博士とノーマン・サレム博士は、過去100年間の北アメリカでの不景気とDHA消費量の低下とを関連づけています。

DHAの消費量が多い国では、あまり不景気になっていないというのです。DHA消費量が少ないと、痴呆や情緒不安定、記憶の喪失、視覚障害などを引き起こします。

スウェーデンで行われた研究では、高齢のアルツハイマー病患者は、健康な高齢者よりも血中のDHA量が低いことがわかっています。

また、日本の研究では、DHAサプリメントを与えたところ、痴呆症状が65%も回復したことがわかりました。

現在、母乳に含まれるDHA量が低下しており、乳児の正常な精神発達に影響をきたすのではないかと危惧されています。ヨーロッパでは幼児の薬を処方する際にDHAを配合します。

DHAと子供の心身面での問題を関連づける直接的な証拠はありませんが、パーデュー大学の研究により、自己顕示欲機能克進障害の男児は、正常な男児と比べて血中のDHAなどの必須脂肪酸値が低いことがわかっています。

また、DHAの欠乏が第一子出産後の母親がうつ病になる原因ではないかと考える科学者もいます。

DHAの効能

DHAは、血液の粘度を下げて流動性を高め、血小板が凝集して血栓ができるのを防ぐ。また中性脂肪や、血管壁に付着する血液中のコレステロール値を下げる働きがある。

すなわち血管を詰まりにくくする効果があるのだ。血管が詰まって血液が流れにくくなると、高血圧になったり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしたりする。

また血液中の中性脂肪やリン脂質、コレステロールが増加すると、血液がドロドロの高脂血症となり、やはり脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす要因となる。

高血圧や動脈硬化などは、日本人の食生活が欧米化して脂質の摂取が増えるとともに増加している。日本人の疾病による死亡原因のベスト3は、「ガン、心臓病、脳卒中」で、心臓病や脳卒中は高血圧や動脈硬化が大きな要因になっている。

これらを予防する点からもDHAを含む魚など従来の日本型食生活が見直されている。

DHAは脳や神経組織に多く存在し、情報伝達や記憶の保持といった機能の維持や向上に影響を与えていると考えられ、頭をよくする成分として話題になっている。

脳にはニューロンと呼ばれる神経細胞があり、神経回路をつなぎながら情報のやりとりをしているのですが、この突起部分にDHAが含まれています。この部分のDHAが不足すると、情報伝達がうまくいかなくなるので、脳や神経の発達が悪くなったり、学習能力や記憶能力の低下を招く危険もあるそうです。

DHAに期待できる主な効果

  • 脳の職能を活性化し、記憶力や学習能力を高める
  • 血小板の凝集を抑制して、血栓や動脈硬化を予防する
  • 痴呆症を予防する
  • LDLコレステE)-ルを減らし、HDLコレステロールを増やす
  • 血中の中性脂肪を減らす
  • 血圧を下げる
  • がんの発生や増殖を抑える
  • アレルギー性疾患や炎症性疾患を改善する
  • 精神を安定させる

DHAは脳や神経細胞の機能を高める

DHAとEPAの最も大きな違いは、DHAが脳の構成成分で脳や神経組織の発育に必須の栄養成分であるのに対し、EPAは脳の入り口にあたる脳関門を通過できないことです。

一時、頭をよくする食品として、まぐろやかつおのかまがもてはやされましたが、これは魚の目の周りの脂肪にDHAが多く含まれているからです。

DHAは脳のニューロンという神経細胞の突起の先端に含まれており、神経細胞を活性化して情報の伝達をスムーズにします。このため、学習能力や記憶力が高まります。

DHAは痴呆症にも効力を発揮する

DHAはアルツハイマー型痴呆や老人性痴呆にも効力を発揮します。アルツハイマー型痴呆は、脳の神経細胞が死んで脳が萎縮してしまう病気ですが、DHAは傷ついた神経細胞を修復し、生き残った神経細胞の働きを活性化します。さらに、神経細胞の発育を促進するタンパク質の合成量を増やします。

このようなすばらしい効力があることから、DHAはアルツハイマー型痴呆や老人性痴呆、血管性痴呆の予防や治療に大きな効果をあげるものと期待されています。

DHAは生活習慣病を予防し癌(ガン)を防ぐ

DHAにはEPA同様、血管壁のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。また、細胞膜の流動性を高めて血管壁細胞をやわらかくし、血流をよくします。

このため、高血圧や高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。

さらに、発がんに関与するアラキドン酸の合成を抑えてがんの発生を防ぎます。すでにがんが発生している場合も、成長したがん細胞が移動して他の血管壁に付着するのを妨げ、増殖を抑えます。ですから、がんの予防だけではなく、転移をくい止める効果もあります。

抗がん作用は、EPAにもみられますが、DHAのほうがより強力であると考えられています。

また、DHAには抗がん剤によって起こる副作用を軽くする効果があることもわかっています。ラットを使って脱毛率を調べたところ、抗がん剤といっしょにDHAを与えると、抗がん剤だけを与えたときよりも脱毛率がかなり低くなったのです。

抗がん剤が発生させる活性酸素が毛母細胞に作用して、その機能にダメージを与えるために、脱毛が起こるのですが、DHAはこの作用を妨害するのではないかと考えられています。

DHAが不足すると

乳幼児の脳の発達や視力の向上にDHAは欠かせません。この大切な時期にDHAが不足してしまうと、子どもの成長に影響が出てしまう可能性があります。

日本の子どもは欧米の子どもに比べて、知能指数が高いという研究結果がありますが、これはDHAを豊富に含む魚を多く食べる習慣があるからだと考えられます。

けれども、最近は魚嫌いの子どもが増えているのが現実。発達を促すためにも、積極的に魚料理を食卓に載せたいものです。

DHAを含む食べ物と調理・食べ方のコツ

DHAはイワシ、サンマ、マグロなど、日本人にはお馴染みの魚に多く含まれています。 いわし油には10%、まぐろの目の脂肪には30%のDHAが含まれています。

DHAを豊富に含む魚を料理するときは、なるべく脂分を落とさないよう、煮魚などにするのがいいでしょう。もちろん、生食がベストです。

また、EPAと同様、酸化しやすいので、鮮度のいいものを選ぶように。体内での酸化を防ぐには、β-力ロテンやビタミンC、ビタミンEを含む緑黄色野菜など、いろいろな食材を組み合わせるのがコツ。

摂取量は1日0.5~1gが適量だと言われています。サプリメントなどを活用するときは、指示された適量を守るようにしましょう。

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