にんにく卵黄は元々九州地方の伝統食でしたが、現在ではサプリメントとして認識されています。しかし、にんにく卵黄と一般的なサプリメントには大きな違いがあります。
それは「精製されていない」ということです。
言い換えれば「天然食品」ということです。
もっと簡単に言うと「安全・安心」ということです。
※もちろん全てのにんにく卵黄が安全というわけではありません。
精製とは?
精製とは人工的に物質を合成したり不純物を取り除くことで対象となる成分(栄養素)の純度を高めることです。
例えば、ビタミンCのサプリメントはとうもろこしの糖を合成したり、柑橘類のビタミンCを抽出して作られています。
精製することで、成分(栄養素)の効果性を高め、不純物によるリスクを下げるとともに大量生産する際のコストを抑えることができるため、殆どのサプリメントはこの方法がとられています。
にんにく卵黄は天然物
一般的なサプリメントが精製されているのに対し、にんにく卵黄は単純にニンニクと卵黄を混ぜただけの天然物です。(ただし、多くのにんにく卵黄サプリメントにはカプセルを利用しているため、ゼラチンなど他の成分が添加されており、完全な天然物ではありません。)
つまり、にんにく卵黄は精製されていません。
精製されたものには健康を害す危険がある
精製された栄養素は効果性が高いというメリットがありますが、その一方過剰症をもたらす危険性を含んでいます。
人間は食物から栄養素を吸収するようにできているので、本来必要な栄養素量は食物から摂れる量で十分なのです。
偏食などにより食べ物から十分な栄養素が摂れない時にサプリメントは活躍しますが、手軽に高濃度の栄養素を補給できてしまうために、実際は量のコントロールがとても難しいものなのです。
例えば、水溶性ビタミンなど過剰症の心配の無いビタミンでも過剰に摂り過ぎると、肝臓の負担を大きくしたり、他のビタミン・ミネラル等の消費を早め欠乏症の要因になる危険性もあります。
殆どの栄養素は体内において単体で作用することは無いので、精製された高濃度の栄養素は使用に対する医学的根拠が無い限りあまり意味がないばかりか、かえって健康を害する恐れがあるのです。
少し話はズレますが、現代では「塩」や「砂糖」を控えるように言われますが、本来、塩も砂糖も重要な栄養素です。まるで有害物のように言われるのは、両者とも精製されて高濃度になっているため、少し食べただけで必要量を越えてしまうからです。
にんにく卵黄は天然物なので安心して食べられる
にんにく卵黄はサプリメントというよりは天然の食品ですので栄養素に関する過剰症の心配は殆どありません。つまり、安心して食べれるということです。
安心して食べられるだけでなく幅広い栄養効果も期待できる
にんにく卵黄は精製されていないため各栄養素の量は限られていますが、その分、多くの種類の栄養素が含まれています。
多くの種類の栄養素が含まれているということは、幅広い効能や各栄養素の働きをより強力にすることが期待できます。
特に卵黄には幅広い栄養素が含まれているため、にんにくの栄養素を活性化させたり、足りない効能を補完する効果があります。
食べ過ぎによる危険性が無いわけではない
にんにく卵黄は精製されていないので、栄養素自体の過剰症を心配する必要はありませんが、極端な食べ過ぎの場合は危険性があるので注意が必要です。
その理由は2つあります。
一つはにんにくと卵黄自体の食べ過ぎによる注意点です。
にんにくは刺激が強いため、食べ過ぎると腹痛や下痢、便秘等の原因になることがあります。刺激に敏感な体質の人になると気分が悪くなったり、発疹が出る場合もあります。
卵黄はカロリーが高いので、肥満の要因になる場合があります。卵黄の割合は少ないのでそれほど心配する必要はありませんが、食べ過ぎは注意する必要があります。
二つ目は添加物による副作用です。
伝統食のようににんにくと卵黄しか使わないような場合は問題ありませんが、現在のようにサプリメントとして販売されているにんにく卵黄の多くはカプセルや保存のために添加物が加えられています。
この添加物は基本的に安全と認識されているものですが、摂り過ぎると副作用の危険性があります。実際ににんにく卵黄サプリメントを利用して肝臓障害なったという事例がありますが、この原因もにんにく卵黄自体ではなく、添加物が原因だったとされています。
まとめ
このようににんにく卵黄は精製されたものではない天然の食品ということが、一般のサプリメントと大きく違う点です。
その為、単体の栄養素の効果は高くないものの、それ故安心して利用することができます。それどころか、多くの栄養素が含まれているため幅広い健康効果が期待できます。
とはいえ、にんにくにも卵黄にも食べ過ぎによる健康被害があり、また添加物の副作用もあるので、やはり過剰摂取には注意が必要です。