薬の副作用、生活習慣に問題…精神疾患のある人は注意

薬の副作用、生活習慣に問題…精神疾患のある人は注意

精神疾患を抱えている人は身体的疾患も発症しやすいという報告ですが、当たり前だと思います。本稿ではその原因を薬の副作用においていますが、それ以前の問題のような気がします。当然、薬の副作用もあるでしょうが、基本的に自律神経が弱るので心臓や胃などに変調をきたし、間接的に他の内臓等も弱るのではないでしょうか。

統合失調症や鬱病などの精神疾患をかかえる人たちは、糖尿病や高血圧、心臓疾患などの身体合併症を発症する割合が高いとされる。原因は、薬の副作用や不適切な使用のほか、運動不足や不規則な睡眠など生活習慣の問題が絡む。「精神科に通っているから」と安心せず、定期的に健康診断を受け、合併症を引き起こさない生活を心掛けることが大切だ。(村島有紀)

◆一般人の2倍

英国で昨年9月に発表された疫学調査では、精神疾患患者の退院後死亡率は一般人の2倍で、特に循環器、呼吸器疾患による死亡が多かった。

「予測して防ぐ抗精神病薬の『身体副作用』」(医学書院、2520円)などの著書がある吉南(きつなん)病院(山口市)の内科部長、長嶺敬彦(たかひこ)さんは「抗精神病薬の中には体重増加や高脂血症、高血圧などの副作用を起こすものがある。しかし、精神科医は身体疾患の知識が少なく、合併症の把握に必要な血液検査などをしないケースも多い。入院中でさえ突然死が起きている」と指摘する。

日本の精神科医療は欧米やアジア各国と比べて薬の使用量が多く、1つの薬だけでなく、同時に2つ以上の薬を処方する「多剤大量処方問題」がある。

長嶺さんは「薬の量を増やしても脳への効果は一定量で頭打ちになる。一方、体への副作用は右肩上がりに伸び続ける。多剤の場合はさらに副作用が出やすい。効果が出る量のうち、副作用が最も少ない容量を見極めるモニタリングが大事なのに、精神科の医療現場ではそのように処方されないのが問題だ」と警鐘を鳴らす。

◆血液検査と心電図

こうした状況を反映して、精神疾患を持つ人を対象にした月刊誌「こころの元気+(プラス)」を発行しているNPO法人コンボ(地域精神保健福祉機構、千葉県市川市)が健康管理についての手記を募集したところ、健康診断の重要性を訴える内容が多く寄せられた。

「健康診断で腎臓が悪くなっていることが分かり、『精神科の薬が原因では?』と言われた。リチウムを別の薬に変えたが、一度悪くなった腎臓は戻らない」(千葉県の女性)、「軟便が続き、内科の健康診断を受けた。中性脂肪が高くメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)なので、精神科の薬と同時に中性脂肪を減らす薬を飲んでいる」(大阪府の50代男性)など。

薬の影響のほか、精神状態が安定しないため無気力になったり、食べ過ぎたり、規則正しい生活を送れないなど、生活習慣により糖尿病や高脂血症などの身体合併症を発症するケースも多いとみられる。

このため、コンボでは「からだの病気から身を守るための7カ条」をまとめ、健康管理の大切さを訴える。

事務局の丹羽大輔さんは「薬の量が多すぎたり、生活習慣の問題が加わったりすると、身体合併症のリスクが高まる。それを予防するためにも、最低限、血液検査と心電図を定期的に調べた方がいい」と話している。

■ガイドブックを無償配布

NPO法人コンボは、体の病気を予防し、早めに対処してもらうための健康ガイドブック「メンタルヘルスユーザーのための健康生活ガイドブック」を作成、6月15日まで無償で配布している。

「からだの病気から身を守るための7カ条」や日常生活のチェックポイント、かかりやすい病気とその予防法、定期健康診断の利用の仕方などを紹介している。

引用:産経新聞(2012/05/30)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/health/565234/

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