ニンニクの匂いの秘密

にんにくの匂い

ニンニクは切ったり、擦りおろすことでアリシンという匂い物質ができ、多彩な薬効を生み出します。

逆ににんにくは切ったり、擦りおろさなければ匂いは発生しないのです。

なぜでしょう?

外敵から身を守るために生み出されたニンニクの匂い

ニンニクは、原種に近い種類を除き、種子ではなく、私たちが普段食べている鱗茎(りんけい:球根)で増えていきます。

鱗茎は、皮に守られた種子に比べ、非常に無防備で、そのままでは動物や虫にすぐ食べられてしまいそうですが、実際には、あの強烈な匂い成分を嫌がって、ニンニクを食べる動物や虫はほとんどいません。

つまり、「にんにくの臭い匂い」とは外敵から身を守るための手段なのです。

視点を変えれば、種子ではなく鱗茎で増えるニンニクだからこそ、特長的な成分をもつことができたといえるのです。

匂い成分が含まれていない素のままのニンニク

ニンニクは、素のまま(丸ごと)では匂わず、傷つけられてはじめて、強烈な匂いを発します。

その仕組みは細胞内に蓄えられたアリインと、水や栄養を運ぶパイプが集まった場所(維管束:いかんそく)に存在するアリイナーゼが反応して、匂い成分”アリシン″を発生させることで成り立ちます。

生ニンニクを擦りおろした直後に食べると、舌にピリッときますが、あれがアリシンの味です。

アリシンは、大変不安定な性質をもち、すぐに百数十種もの成分へと変化します。そのため、切ったニンニクをしばらく置いたり、油などで熱すると香りが変わるのです。

アリシンは切ったり擦りおろしたばかりの生のニンニクに多く含まれますが、匂いが強烈ですし、食べすぎると胃の粘膜が荒れてしまうことがあるから注意が必要です。

中華料理やイタリア料理では冷たい油に切ったニンニクを入れてから火をつけますが、こうすることでアリシンが刺激の弱い揮発性の匂い成分となって溶け出し、効率的に摂取することができます。

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